上村滋養農園で栽培しているのは「近江ショウガ」という日本ではポピュラーな品種。コブが大きくゴツゴツとしたワイルドな形が特徴のショウガです。鶏糞など有機質の堆肥を主体とした健康で栄養豊富な土壌と、冷涼な気候、昼夜の寒暖差によって、香り高く風味豊かで上品な辛みのショウガを育てています。
ショウガが本来どんな形をしているのか見たことがある人は少ないかもしれません。スーパーで売られている使いきりサイズのショウガは小さくカットされていることがほとんどだからです。
実はショウガには、根ショウガと新ショウガがあり、種として土に植えた部分が根ショウガ、そこから芽を出した新しい部分が新ショウガとなり、どちらもおいしく食べることができます。根ショウガはマイルドな辛みで食べやすく、風味も豊か。すりおろしてお刺身や冷ややっこの薬味に、またスライスして煮魚や煮物の香りづけにも最適です。
みずみずしさのある新ショウガは、爽やかな香りとピリリとした辛みが特徴。ガリ(新ショウガの甘酢漬け)や紅ショウガなどの原料にも使われています。
上村滋養農園の新ショウガは、栃木県佐野市にあるショウガ専門メーカー・株式会社シオダ食品様にも納入中。国産の旬のショウガを用いた寿司ガリをはじめとしたショウガの甘酢漬けに加工され、全国各地の割烹や料亭などに届けられています。
1上村滋養農園のショウガ畑は約2.5〜3haの広大な敷地に広がっています。春(5月頃)に種をまきはじめ、約4カ月後の秋に収穫を迎えます。
22か月ほどで、土に植えた根ショウガからは新芽が伸びて、畑一体は爽やかなショウガの香りに包まれます。除草剤はほぼ使わないため、草むしりも大変な時期です。
3この時期に試し掘りをしてみると、土のなかではもうしっかりとした新ショウガに。でも収穫までもう一回り大きく育てます。
410月に入ると、ショウガの旬を迎えます。トラクターで収穫したショウガは、手作業で根ショウガと新ショウガに選別。地元の直売所などにも出荷しています!